美味しそう!映画ごはん

映画『ジョー、満月の島へ行く』に登場する ティラミス レシピ

Tags: ジョー、満月の島へ行く, ティラミス, 映画ごはん, レシピ, デザート

はじめに

今回ご紹介する映画ごはんとして、『ジョー、満月の島へ行く』(Joe Versus the Volcano)に登場するティラミスを取り上げます。

このティラミスは、主人公ジョーと彼を運命の旅へと誘うパトリシアが、旅の途中で食す印象的なデザートとして登場します。特に、パトリシアがスプーンですくい上げた際にそのとろりとした質感が映し出されるシーンは、観る者に強い「美味しそう」という印象を与えます。このデザートは、単なる食事の場面に留まらず、二人の間に特別な繋がりが生まれるきっかけとなる、物語においても重要な役割を果たす存在です。今回は、この映画のティラミスを、ご家庭で気軽に再現できるレシピとしてご紹介します。

材料

約4人分

作り方

  1. コーヒーを淹れ、リキュールを加える場合は混ぜ合わせ、粗熱を取った後、完全に冷ましておきます。平たい容器に入れるとビスケットを浸しやすくなります。
  2. ボウルに卵黄とグラニュー糖の半量(35g)を入れ、泡立て器で白っぽくなるまですり混ぜます。
  3. 鍋に少量のお湯を沸かし、火から下ろします。卵黄のボウルを湯煎にかけながら、とろりとするまで混ぜ続けます。この工程で卵黄を加熱殺菌し、なめらかに仕上げます。温度が高くなりすぎないよう、湯煎から適宜離しながら行ってください。混ぜ終わったら湯煎から外し、粗熱を取ります。
  4. 別のボウルにマスカルポーネチーズを入れ、なめらかになるまでゴムベラで混ぜます。湯煎にかけて粗熱が取れた卵黄クリームを加え、均一になるまで混ぜ合わせます。
  5. 別の清潔なボウルに卵白を入れ、残りのグラニュー糖(35g)を3回に分けて加えながら、ハンドミキサーや泡立て器でしっかりとしたメレンゲを作ります。ボウルを逆さまにしても落ちてこないくらいの固さが目安です。
  6. 4で作ったマスカルポーネクリームに、5のメレンゲをひとすくい加えてよく混ぜ合わせ、クリームの硬さを均一にします。残りのメレンゲを2〜3回に分け、泡を潰さないように、ゴムベラで底からすくい上げるように優しく混ぜ合わせます(フォールディング)。
  7. 冷ましておいたコーヒー液にフィンガービスケットを片面ずつ手早く浸します。ビスケットが崩れやすいので、長時間浸しすぎないように注意してください。
  8. グラスやココット皿、または大きめの容器の底に、コーヒーに浸したビスケットを隙間なく並べます。
  9. その上に6で作ったマスカルポーネクリームの半量を平らにならして重ねます。
  10. 再びコーヒーに浸したビスケットをクリームの上に並べます。
  11. 残りのマスカルポーネクリームを重ね、表面を平らにならします。
  12. ラップをして冷蔵庫で最低3時間、できれば一晩しっかりと冷やし固めます。
  13. 食べる直前に、茶こしなどを使って無糖ココアパウダーを表面にたっぷりとふるいかけたら完成です。

より美味しく、写真映えさせるポイント

映画と料理の背景(ネタバレ注意)

※本項目には映画のネタバレが含まれます。

『ジョー、満月の島へ行く』において、ティラミスは単なる食事としてではなく、主人公ジョーとパトリシアの関係性の変化を象徴するアイテムとして描かれています。死を宣告されたジョーが、奇妙な依頼を受けて南太平洋の島へ旅立つ道中、パトリシアと行動を共にします。二人が心を通わせるきっかけの一つとなるのが、高級ホテルでティラミスを一緒に食べるシーンです。それまでどこかよそよそしかった二人の間に、同じデザートを分かち合うことで親密さが生まれます。パトリシアがティラミスを美味しそうに頬張る姿は、ジョーにとって忘れられない印象を与え、彼が「普通の人生」で経験しえなかった豊かな感情や喜びを垣間見る瞬間となります。ティラミスの甘く、とろけるような食感は、二人の関係が深まっていく様子や、ジョーの人生に訪れた予期せぬ幸福感を表現しているかのようです。物語の終盤でも、このティラミスは二人にとって特別な思い出として語られ、彼らが経験した非日常的な旅と、そこで生まれた絆を思い出させる重要なモチーフとなっています。

まとめ

映画『ジョー、満月の島へ行く』に登場するティラミスは、見た目の美味しさだけでなく、映画の物語においても深い意味を持つデザートです。このレシピを参考に、ご自宅で映画の世界観を感じながら、なめらかで濃厚なティラミス作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。自分で作ったティラミスを味わいながら、ジョーとパトリシアの不思議な旅に思いを馳せる時間は、きっと特別なものになるでしょう。